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9月23日
朝7時に起床し、出発の準備。
父親が「はとバス的なものに乗りたい」というのでエメラルドシティ・トロリーに乗ることにした。
■エメラルドシティ・トロリー
エメラルドシティ・トロリーというのは4月から9月の間、シアトル市内の主要ホテルと観光ポイントを巡る乗り降り自由の観光バスだ。もちろん降りなくとも車内で英語のガイドが同乗しており車窓から見える建物にまつわる歴史などを説明してくれる。日本語や中国語、韓国語のオーディオガイドも備え付けられているので、係員の人にイヤホンをもらうのを忘れずに。チケットは事前に購入、もしくはシアトルセンターであれば直接購入ができる。またスマホをお持ちであればアプリをダウンロードするのがお勧め。今どの辺りをバスが循環しているかが一目でわかる。
エメラルドシティ・トロリーはシェラトンホテルも一つの停留所にしているため、我々はネットであらかじめチケットを購入し、ホテルから乗車。私達はまずシアトルの観光を語る上で外せない、シアトルセンターへ。シアトルセンターを目指したのはスペースニードル!、、、ではなくEMP博物館に行くためである。実は私がシアトルと聞いて思い浮かぶのは音楽、ロック、特にグランジと呼ばれるジャンルである。
■シアトル発のオルタナティブロックムーヴメント
1991年にニルヴァーナの「ネヴァーマインド」を口火に全米に広がるオルタナティブロックムーヴメント・グランジ。
シアトルのローカルバンドに過ぎなかったニルヴァーナは、ビルボードでナンバー1となったこのアルバムにより全米人気トップバンドのスターダムへと押し上げられた。ブームは1994年にニルヴァーナのフロントマンであるカート・コバーンの自殺により終息するが、現在までのロックミュージックに深い影響を与え続けている。27歳でその生涯をとじたミュージシャン、カート・コバーンのシアトル近郊の自宅そばの公園はファンたちの追悼の場所となっている。またシアトルのカルチャーを紹介するEMP博物館のニルヴァーナに関する常設展示はファン必見だ。
シアトルからグランジムーブメントが始まったのは諸説あるが、一番大きな要因はニルヴァーナをはじめサウンドガーデン、マッドハニーなどグランジ・ロックを代表するバンドを多く輩出した良質なインディペンデント・レコード・レーベル「SUB POP」があったことだろう。この伝説的レーベル・SUB POPは現在webでの販売がメインだが、旅行者にはうれしいことにシアトル空港では実店舗が営業中だ。
シアトルで若かりし頃に夢中になった音楽にどっぷり改めて浸ったあとは、お洒落な若者でにぎわうエリア・キャピトルヒルを歩いてホテルに戻る。
ホテルで父と妻と合流し、クルーズ船の出発地点であるピア50の港へ。
クルーズといっても大層なものではない。シアトルと対岸のベインブリッジアイランドを結ぶ定期航路である。往復約8ドル、片道約35分。休憩がてらにちょうどよい。
すでに時計は夜の8時をまわっていたので最後の夕食は船上で。本来はもっと早めにホテルを出発すればよかったのだが、なんやかんやで遅れてしまった。船内では有名店アイバーズのクラムチャウダーや生ビールが販売されている。船内といえどもおいしい食事と美しいシアトルの夜景が楽しめるのでおすすめ。
最後の夜をクルーズでしめくくり、ホテルに戻り就寝。
9月24日
12時のフライトに合わせ荷造りと買い足りないお土産を買い足し後は往路も使った地下鉄・エアポートリンクにて空港へ。
無事チェックインし、日本への帰途へついた。